先に結論: 同じ投資対象なら、信託報酬は低いほど有利です。月5万円・20年積立では、わずか0.1%の差が最終資産で約22万円の差に。オルカンやS&P500などのeMAXIS Slimの主力ファンドが業界最低水準で迷ったときの有力候補です。
「オルカンとS&P500、似たような商品ならコストが少し高くても関係ないよね?」
その感覚、長期投資では大きな損につながります。
この記事では、信託報酬が長期でどれほど影響するかを、主要ファンドのコスト比較表と具体的なシミュレーションで解説します。
この記事でわかること
- 信託報酬とは何か(ざっくり)
- 主要インデックスファンドのコスト比較一覧
- 0.1%・0.2%・1.0%の違いが20年でいくらになるか
- 実質コスト(隠れコスト)の見方
- コスト以外で注意すること
信託報酬とは?
信託報酬とは、投資信託を保有している間ずっとかかる運用管理費用です。年率で表示され、毎日少しずつ自動的に差し引かれます。
たとえば年0.1%のファンドに100万円を持っていると、1年間で約1,000円が引かれます。購入時ではなく保有残高から日々引かれ続けるため、気づきにくいコストです。
→ 投資信託の基本については投資信託とは?初心者向けにわかりやすく解説をご覧ください。
主要インデックスファンドの信託報酬比較
よく選ばれるインデックスファンドの信託報酬を比較しました(2026年6月時点の参考値)。
| ファンド名 | 投資対象 | 信託報酬(年) |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 全世界 | 0.05775% |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国S&P500 | 0.09372% |
| SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 全世界 | 0.1022% |
| たわらノーロード 全世界株式 | 全世界 | 0.1133% |
| iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | 米国NASDAQ100 | 0.495% |
| ひふみプラス(参考:アクティブ型) | 国内外株式 | 1.078% |
オルカンやS&P500などのeMAXIS Slimの主力ファンドは業界最低水準のコストで知られています。アクティブ型ファンドはインデックスファンドの10〜20倍の信託報酬になることもあります。
→ eMAXIS Slimシリーズの詳細はeMAXIS Slimの選び方と購入ガイドで解説しています。
シミュレーション:0.1%の違いが20年でいくらになるか
月5万円を20年間積み立てた場合(年利5%と仮定)、信託報酬の違いで最終資産がどう変わるか試算しました。
※元本合計:5万円×12ヶ月×20年=1,200万円
| 信託報酬 | 実質リターン(5%から差し引き) | 20年後の資産目安 |
|---|---|---|
| 0.05%(Slimオルカン相当) | 約4.95% | 約2,041万円 |
| 0.1%(低コスト帯) | 約4.90% | 約2,031万円 |
| 0.2% | 約4.80% | 約2,009万円 |
| 0.5% | 約4.50% | 約1,940万円 |
| 1.0%(アクティブ型参考) | 約4.00% | 約1,833万円 |
- 0.1%と0.2%の差 → 約22万円
- 0.1%と1.0%の差 → 約198万円
「たった0.1%」が20年で22万円になり、アクティブファンドと比べると約200万円もの差が開きます。
→ 複利の仕組みについては複利の力で資産を増やす!積立シミュレーションで未来を見える化しようもあわせてご覧ください。
実質コスト(隠れコスト)にも注意
信託報酬のほかに、実質コストという考え方があります。
投資信託の保有コストには、信託報酬のほかに以下が含まれることがあります:
- 売買委託手数料:ファンド内で株式を売買する際の費用
- 有価証券届出費用・その他小口費用
これらを含めた実際にかかるコストが「実質コスト」です。運用報告書や一部の比較サイトで確認できます。
以下は2026年6月時点の参考値です。
| ファンド | 信託報酬 | 実質コスト目安 |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式 | 0.05775% | 約0.11〜0.13% |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.09372% | 約0.10〜0.12% |
実質コストは信託報酬よりやや高くなりますが、eMAXIS Slimシリーズは実質コストを含めても業界最低水準です。
投資信託を選ぶときの考え方
コスト重視の選び方をまとめると:
- 投資対象(全世界か米国か)をまず決める
- 同じ投資対象のファンドの中でコストを比べる
- 純資産総額が大きい(100億円以上が目安)ことを確認する
- 実質コストも確認する
オルカンやS&P500などのeMAXIS Slimの主力ファンドはこのすべてを満たすため、初心者がコストで迷ったときの有力な選択肢になります。
→ ファンドの選び方の基準はインデックスファンドの選び方|初心者におすすめの3本を紹介で詳しく解説しています。
まとめ
- 信託報酬は保有中ずっとかかるコスト。長期になるほど影響が大きくなる
- 月5万円・20年積立で、0.1%の差が約22万円、0.1%と1.0%の差(0.9%相当)が約198万円になる
- オルカン・S&P500などのeMAXIS Slimは信託報酬・実質コストともに業界最低水準
- 実質コストも目論見書や運用報告書で確認しよう
- コストより先に投資対象(何に投資するか)を決めることが大前提
→ オルカンの詳細はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは?へ
→ S&P500ファンドの詳細はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を徹底解説へ
→ eMAXIS Slimの購入手順はeMAXIS Slimの選び方と購入ガイドへ
※本記事の信託報酬・実質コストなどの数値は記事執筆時点(2026年6月)のものです。最新情報は公式サイトや目論見書でご確認ください。
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